「風ぐるま」が走る

2016年 02月01日

 風ぐるま 1

 今年に入ってから会場近くの司町交差点で花柄の入ったピンク色の小型バスをよく見かけます。はじめはどこかの幼稚園のバスかと思いましたが、このバスの停まる停留所ができ、人の乗り降りがあります。れっきとした路線バスです。

 このバスは東京千代田区が民間(日立自動車交通)に委託して運営する「風ぐるま」という地域福祉バス。千代田区役所を起点に千代田区内に四つの運航ルートが組まれ、主に障害者や高齢者の福祉施設を巡回するようです。

 バスは有料ですが、障害者や高齢者には年間利用1000円等、かなりの区民割引きがあります。
 障害者や高齢者でなくても、区民でなくても誰でも100円で利用できます。「乗り合いバス」としての性格も持っています。     

                                                                    運行ルートマップ(PDF
ルートマップ
 この地域福祉交通の「風ぐるま」自体は、19年前の1997年(平成9年)に運行を開始しているようです。
 昨年まではバス型でなく大型のワゴン車のような形ですが、停留所もあったようです。「地域福祉タクシー」「乗り合いタクシー」といった感じでしょうか。 
旧風ぐるま                         旧「風ぐるま」用車両          旧停留所   (ウィキペディアより)

 九段下の旧千代田区役所の跡地に、高齢者総合サポートセンター「かがやきプラザ」が出来るのを機に、路線を整備し、車両を大型化し、高齢者、障害者を中心に多くの方の日常の足に使えるようにして、今年1月から再スタートしたのが地域福祉バスの「風ぐるま」です。このような地方公共団体の福祉交通は全国的にも珍しく、画期的な試みだそうです。千代田区のGood Jobです。

 筆者は、実は「風ぐるま」の旧車両や旧停留所を見た記憶がありません。19年前から運行を開始していること、旧車両の運行ルートをみると内神田地区や筆者の活動領域にも「風ぐるま」が運行していることを考えると、おそらく車両や停留所は何度も視界には入っていると思います。脳科学の領域では、視界に入ったものは無意識であっても記憶されている可能性があるとの研究もあるようですが、やはり意識的に見ていないものは記憶に残らないという気がします。旧車両が現在のバスに比し地味なことは間違いありませんが、己の感性の鈍さに呆れます。

 生来の野次馬根性のせいか、会場近くの神田警察通り沿いにあるビジネスホテルの前にあるバス停を見つけてからどうしても「風ぐるま」に乗ってみたくなりました。1月中旬の晴れた日の昼下がり、御茶ノ水駅付近に用ができたので、時刻表をチェックして決行。見つけたバス停から「秋葉原ルート」のバスに乗り、御茶ノ水駅を目指しました。

 このルートは神田警察通りを東に走り岩本町や秋葉原を大きく回って外堀通りに入り、御茶ノ水橋から左折してJR御茶ノ水駅前を通り、靖国通りを右折して九段下の千代田区役所に行きつくコースです。バスへの興味と物見遊山で遠回りは承知の上です。
バス停                                 グランドセントラルホテル前

車内1

    車内は予想どおりの広さで、正面に向かって右側に6席、左側に4席、後部の一段高い席は4人くらい座れます。24人乗りですが、座席は14席でしょうか。すべて優先席です。高齢者等の安全のためかつり革が低い位置にあり、つかまるポールもあります。右側の席は畳むことができ車イスが固定できるようになっていました。バリアフリーは完璧です。

 乗ったバスは神田警察通りを東に走り、降りる人や乗る人がいないバス亭では止まらずバンバン通過します。窓が大きくなかなか快適です。昭和通りを越えてからバスはいきなり右折して狭い道に入りました。普通の路線バスはまず通らない道です。

  道沿いの「岩本町ほほえみプラザ」で車イスの乗客を降ろします。運転手さんが車イスを固定している紐を外し、車内に保管してある車イス用の段差スロープをバスの入口に置き、乗客を誘導し見送ります。ワンマンカーですから一人でなんでもやらなくてはなりません。日本一親切な運転手さんです。
車内2 「ほほえみプラザ」を出てからバスは小さな商店街を通り複雑に動いて神田川を渡り、福祉施設のある和泉公園を経由して秋葉原駅中央口へ。秋葉原駅では「風ぐるま」のバス停前の側道に、他の路線バスや車両があったので、バス停よりかなり前に車を着けました。運転手さんはバスから降りて「風ぐるまに乗る方はいらっしゃいませんか~」と声をかけて、乗客をバスに案内していました。気配りの利いた世界一やさしい運転手さんです。
 旧車両の時代には、運転手さんに声をかければ停留所でなくても安全を確認してどこでも降ろしてくれたそうです。高齢者や体の不自由な人に寄り添い、その要望にできるだけ応えようとする姿勢は感動ものでしょう。心に残ります。

  秋葉原駅を過ぎてからも地下鉄末広町駅近くの筆者がほとんど行ったことがない商店街等をグルグル廻り、外堀通りに出ました。目的地の丸ノ内線御茶ノ水駅前で下車します。

       御茶ノ水橋に入る「風ぐるま」

風ぐるま お茶の水橋

  会場近くの神田公園出張所から所要時間は37分。歩けば12~3分です。(笑)最も不合理な方法で到着しましたが、ワクワクして楽しく十分満足できました。
 「風ぐるま」は1時間に1~2本くらいで本数が少なく、いろいろな施設を巡回して走りますので、急いでいる人には向いていません。しかし普段考えたことのない変化に富んだロケーションは魅力的で観光用のバスとしても楽しめるのではないかと思います。夏までには全コース、全区間乗車に挑戦します。

    

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